日々のこと

12年前の吹奏楽コンクールのカセットテープ

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2005年茨城県吹奏楽コンクール県東地区大会カセットテープ

1年ぶりに実家に帰りました

実家に帰省していたため、前回の更新から間が空いてしまいました。
昨年のお正月に帰省したのを最後に、実家にまともに顔を出さないまま新年を迎えてしまい、1年ぶりの帰省でした。

高校時代まで使っていた額賀の一人部屋は、私が実家を出ると同時にぶっ壊されて両親の部屋になってしまったので、実家に帰ると私は弟の部屋に居候し、弟をソファに追いやってベッドを強奪します(一度だけ一緒に寝たこともあるのですが、お互いガタイがいいのでとても安眠できませんでした)。

2005年の吹奏楽コンクール

帰省すると、いつも行く場所があります。
中学時代、一緒に吹奏楽部で活動していた友人の家です。

ただの部活仲間ではなく、当時から私の小説を毎回読んでは感想をくれて、そのうえ表紙と挿絵を描いてくれていた子です。おかげで「小説を書くのって楽しいなあ」と思えて、私は小説家を志すようになりました。

さて、彼女の家に行くと、なんと自分達が中学3年生のときの吹奏楽コンクールの演奏を収録したカセットテープが偶然見つかりました。

2005年茨城県吹奏楽コンクール県東地区大会カセットテープ

なんと2015年、今から12年前のコンクールのカセットテープです。中学最後の吹奏楽コンクールの演奏です。
中身はジェイムズ・スウェアリンジェン作曲『シーゲート序曲』です。『屋上のウインドノーツ』の主人公、志音と大志がコンクールで演奏していた曲ですね。

実はこの曲を私も中学時代にコンクールで演奏しました。パートはパーカッション。担当楽器はスネアドラムとトライアングルとサスペンドシンバルでした。
バンドの人数は『屋上のウインドノーツ』より少し多くて、確かに25人くらいだったと思います。それでもやはり奏者の数が少なく、特にパーカッションは持ち替えばかりで忙しなく動き回っておりました。

出場部門は、中学C部門。全日本吹奏楽コンクールを目指すA部門や、東日本学校吹奏楽大会を目指すB部門とは違い、最上位大会が県大会という、小さな部門です。
当時は日本テレビ「笑ってコラえて」で「吹奏楽の旅」が毎年放送されていて、大阪桐蔭や市立柏といった強豪校の練習をテレビを通して見ることが出来ました。

弱小校だけれど、県大会までしかないけれど、それでも強豪校の演奏に憧れて、練習方法を真似たりして毎日懸命に練習していました。

ほしかったのは銀賞

当時の私達の目標は、茨城県大会で銀賞を取ることでした。
吹奏楽に詳しい方は「えっ?」と疑問に思うことでしょう。目指すのはやっぱりゴールド金賞でしょうと。
しかし私達は当時、運良く県大会へ進めても万年銅賞の吹奏楽部でした。だからゴールド金賞ではなく、まずは銀賞がほしかったのです。私も吹奏楽部の副部長兼パーカッションのパートリーダーとして、喉から手が出るほど《銀賞》ほしかったのです。

このカセットテープに収録されている演奏で、私達は県東地区大会を1位通過しました。本当にささやかな称号ですが、それでもとても嬉しくて、部長が泣いていたのを覚えています。
しかし、茨城県大会で私達は銅賞に終わりました。

「でも、地区大会1位は嬉しいね」
「全体順位もビリじゃなかったからね」
「地区大会でミスしたところ、ちゃんとできたしね」

本音はがっかりしつつも、そんな風に喜び合ったのを今でもよく覚えています。

全国大会出場を、そこでのゴールド金賞を目指し、見事実現することもドラマチックだけれど、そうではないところに目標と志を見出し、そこに向かって努力することもきっと美しいよな。それから12年後の今、そんな風に思っています。
何より、当時の喜びの裏に確かにあった悔しい気持ちが、『屋上のウインドノーツ』で再び私に『シーゲート序曲』を選ばせたのだと思います。

このカセットテープですが、このままだといつか聴けなくなってしまいそう(ていうか、現時点で私も友人もカセットテープを再生できる機器を持っていない!)なので、私が預かって東京で業者さんにCDにしてもらうことにしました。

いい帰省でした!

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『屋上のウインドノーツ』


吹奏楽という「風」に乗り、真っ青な空に向かってどこまでも上昇していくような青春物語――『屋上のウインドノーツ』とそれを生み出した額賀澪さんにブラボー!

吹奏楽作家・オザワ部長(文庫版解説より)


 

給前志音は、《みんな》と繋がることができない。幼馴染みの何でもできる親友の影に隠れて、こそこそと生きてきた。
しかし、独りぼっちで進学した高校の屋上で、志音は吹奏楽部の部長・日向寺大志と出会う。

 

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