『完パケ!』

あらすじ

たくさんのものを失って、僕らはだんだん逞しくなる

閉校の噂が飛び交う武蔵映像大学――通称・ムサエイに通う、安原槙人と北川賢治。

映画が大好きで天才肌、でも口下手で天然、しかも要領の悪い貧乏学生の安原と、
映画プロデューサーの息子で何でも器用にこなし、人を動かすのが上手い策士の北川。

しかし、卒業制作で自分の脚本で映画を撮れる監督の座は、たった一つ。
安原と北川の二人は、監督の座をかけてコンペでガチンコ勝負をすることになる。

装画・三月薫/装幀・川谷康久(川谷デザイン)

目次

一、ムサエイの意地ってやつを
二、あの監督の現場に入るのは怖い
三、僕は映画の世界になんて行けない


書店員さんからのコメント

とっても面白かった! それぞれにいろんな思いを抱えながらも、一つの目標に向かってひたむきに頑張る姿はなんと清々しいんだろう。後半は涙でぐちゃぐちゃになってしまった。やっぱり私は額賀澪さんの作品が大好きで大好きで大好きなんだなぁと改めて思った。胸熱の青春小説、大好物です。深町なかさんのイラストも素敵ですね!(柳正堂書店甲府昭和イトーヨーカドー店 山本机久美様)

家で読んでよかった…泣きました!! こんな優しい母親の無償の愛に包まれていたなら、きっと優しい世界を作りたくなる。夢をつかむ、熱い想いに、読みながら、わくわくしたし、ドキドキしたし、涙が流れて仕方ない。安原、北川、完パケに向かうみんなが愛おしい、彼らと一緒に今立っている世界が動いた!! ︎羽田野も気になるんだ。映画で観たい!観たすぎる!熱望しておきます!! あと、カバー絵、最高です。(うさぎやTSUTAYA矢板店 山田恵理子様)

読み終わり、感動した。感動しました。大傑作ですよ。安原と北川の友情、絆が素晴らしい。安原の監督としての妥協しないところが真の映画を撮っていると感じた。主演二人の演技への葛藤の描写も素晴らしいものがありました。絵の小道具として雨の絵の大作も見てみたいし、なんといっても『終わりのレイン』、この映画を本当に撮って見てみたいと感じてしまいました。(大杉書店市川駅前本店 鈴木康之様)

とにかく、とにかく面白かったです! 50代の私に青春物はどうかなと思いつつ、読み始めたのですが、先が気になってぐいぐい引っ張られて読み進めました。そこでそうなるのか、さらにそんなエピソードからのラストはそうきたか。出会うことができて本当に、やった!です。(未来屋書店新瑞橋店 村瀬都様)

みんな学生でありながら、それぞれ仕事のプロとしてのめり込んでいく様に凄みがあった。特に自信のない安原が双海に「あの人、カメラが回ると気味が悪くなる」と言わせたこの部分に私はゾッとしました。安原親子の会話はお互いを思い合う気持ちが伝わって来て涙が出ます。そばにいることが絶対ではないと思います。離れていても親子の気持ちは繋がっていました。青春小説として楽しく読ませていただきました。個人的に映像化したらいいなと思ってます。(宮脇書店ゆめモール下関店 吉井めぐみ様)

*コメントは2018年2月当時のものです。


インタビュー・書評等

書籍情報

タイトル:『完パケ!』
作者名:額賀澪(ぬかが・みお)
出版社:講談社
レーベル:講談社文庫
仕様:文庫/352ページ
刊行日:2021年2月16日
ISBNコード:ISBN978-4065220023
価格:700円+税


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