新刊|願わくば海の底で

2月19日に『願わくば海の底で』が東京創元社より刊行されます。

あらすじ

宮城県沿岸部のとある高校。そこで起こるささやかな謎の中心には、いつだって彼がいた。

校舎が荒らされた前夜に目撃された謎の光。一人プールサイドで昼食を摂っていたところを話しかけてきた人物を突き飛ばしてしまった女子生徒。テーマ不明の、花瓶に生けられた花の絵。そして、大学に進学するまでの猶予期間、何者でもなかった2011年の”あの日”以来、私たちの前から姿を消してしまった彼自身――。

大切なものほど失くしてしまう悪癖に悩まされ、それでも飄々と振る舞う青年が歩んだ、高校生活3年間の軌跡を辿りなおす物語。

美しくも喪失感のある装画はカチナツミさんの作品です。装幀は岡本歌織さんが手がけてくださいました。

Web東京創元社マガジンでは早くも全国の書店員さんから感想もいただいています。ぜひごお読みください。

この作品は2020年刊行のアンソロジー『放課後探偵団2』に収録された短編「願わくば海の底で」に前日譚を4編、後日談を1編加えて1冊にまとめたものです。

無事本にできて本当によかったなと思っている作品です。よろしくお願いします。