取材と編集者不要論

「本を売る方法」を求めて渋谷のお洒落オフィスへ

3月刊行予定とお知らせしている『拝啓、本が売れません(仮)』ですが、実はまだ原稿が書き終わっていません。
それどころか取材も終わっていません。
果たして3月刊行に間に合うのか? という状況ですが、担当編集・ワタナベ氏は「大丈夫! 余裕!」と言っているので多分大丈夫だと思います。

本日、私達は取材のために渋谷に行って参りました。どこの誰を取材したのかはもう少しあとになってからお知らせしようと思いますが、「本を売るためのヒント」が転がっていそうな業界の方にお話を伺ってきました。
慣れないお洒落オフィスにあたふたでしたが、面白い原稿が書けそうです。

 

無駄話をしてくれない編集者とは本が作れない気がする

私とワタナベ氏の打ち合わせは何故か長いです。「ちょっと打ち合わせ」のつもりが気がついたら2時間くらいたっていたりします。今日の取材後もまさにそんな状態でした。二人ともお喋りが好きだからなのでしょう。

最近、ワタナベ氏と打ち合わせをすると「編集者不要論」の話題が出ます。

「AIの登場で人間の仕事が奪われるって言われてるじゃないですか。そのうちAIに編集者の仕事も奪われるんじゃないかと思うと僕は戦々恐々ですよ」
10年だか20年のうちにAIが人間の仕事の50%近くを担う日が来る、などと巷では言われているらしい。
「嫌ですよ、AIの編集と本作るの。絶対、無駄話に付き合ってくれないじゃないですか。『その話はこの打ち合わせとは関係ありません』とか言われるんですよ」
就活のときに嫌というほどやった、グループディスカッションみたいに。
「企画と関係ないことを喋ってるときこそ私は真面目に企画について考えてるんですから」
「大丈夫です。そのうち無駄話にも付き合ってくれるAIが登場しますよ。気が済むまで何時間でも付き合ってくれます。額賀さんの思考パターンを分析して、額賀さんが気持ちよく話せるような受け答えをするんです」
「嫌ですって。人間相手に無駄話してるから小説ができるんですよ」

大体、そんなことができるAIが登場したら、多分そいつが小説を書き始める。自分で小説を書いて自分で編集して、誤字脱字もない美しい本を作るだろう。
その本は売れるんだろうか。どうだろうか。
なんだかんだで売れてしまう気がする。

そういえば、今日の打ち合わせ中に「あ、ワタナベ氏の髪型ミスったな」と気づき、描き直しました。こうやって比べてみると前髪が全然違いました。人間の記憶って全然当てになりません。毎回何時間も打ち合わせしてるのに。