今年も「吹奏楽の星」に参加しています
全日本吹奏楽コンクールの公式ムック「吹奏楽の星」の2018年度版が12月6日に発売になりました。
コンクール当日の演奏者の表情や舞台袖の様子を撮影したグラビア、出場校のレポートが満載の1冊です。
今年も吹奏楽作家・オザワ部長と共に取材スタッフとして額賀も参加させていただきました。
取材にお邪魔したのは千葉の強豪校・柏市立酒井根中学校です。
詳しくは「吹奏楽の星」の特集ページを読んでいただきたいのですが、中学生とは思えないとてもしっかりした生徒達が一生懸命練習しているのをたっぷり取材できて、とても楽しい一日でした。
毎年全日本コンクールに出場している強豪校ならではのプレッシャーや、部内競争の激しさが短い取材の中でも垣間見えました。
ちなみに、酒井根中学校の板垣先生は額賀と同い年です。平成2年生まれの28歳です。同級生が全日本出場校を指導しているとは、なんだか不思議な気分でした。これから当たり前に年下の先生が全日本でゴールド金賞を獲るようになったりするんでしょう……。
ちなみに、『風に恋う』の主人公であり、吹奏楽部のコーチとして全日本を目指す瑛太郎の年齢は25歳です。
執筆中も「若いよなあ。発売したら絶対『こんな若い指導者で全日本に行けるわけない』とか言われるんだろうなあ」と思っていたら案の定そういうツッコミが結構ありました。
板垣先生を見ていたら、瑛太郎の存在もあながち有り得ない設定ではないし、むしろ現実が創作と肩を並べちゃってる凄さを思い知りました。
オザワ部長と対談セッションもしています
今年の「吹奏楽の星」では、オザワ部長と対談セッションもやらせていただきました。
中学生の頃に吹奏楽部に所属し、大人になって今度は仕事で吹奏楽に関わるようになった者同士、楽しくお話させていただきました。
セッションでは昔からの憧れだったホルンも吹かせてもらえました! 音は何とか出せたけれどぜーんぜん演奏にならず、慣れ親しんだタンバリンに持ち替えてます!
全日本吹奏楽コンクール
「吹奏楽の星」取材のため、今年も名古屋国際会議場で全日本吹奏楽コンクールの取材をしました。
本当は中学校の部だけの予定だったのですが、運良くチケットを入手できて、高校の部も前半・後半すべて聴くことができました。
どの演奏も素晴らしかったのですが、特に印象に残っている学校のことを書きます。
柏市立酒井根中学校
取材していた酒井根中学校の課題曲Ⅱ《マーチ・ワンダフル・ ヴォヤージュ》と自由曲《パラフレーズ・パァ「スタティック・エ・エクスタティック」アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ》、どちらも中学生とは思えない素晴らしい演奏でした。インタビュー時は本番1週間前ということもあって表情の硬かった部長の井上さんが「やり切りました!」と言ってくれて本当によかったです。
福島県立湯本高校
昨年「吹奏楽の星」で取材を担当した福島県立湯本高校も、東北代表として全日本に出場しました。
自由曲はバーンズの「交響曲第3番」。もともと好きな曲だったのですが、湯本高校の演奏を聴いて改めて「いい曲だなあ……」と思い、あれ以来ちょくちょく聴いています。
あと、去年は異動1年目だった顧問の小山田先生が、2年目の今年は生徒達から随分いじられるようになっていたのが印象的でした。
柏市立柏高校
このブログを書くために全日本のパンフレットを見返していたら、柏市立柏高校のところに「ファゴットが凄い! ファゴットちゃん!」と書き連ねてありました。イチカシのファゴットちゃん、ファゴット1本なのにとても綺麗な音がずーっと聞こえていて、恥ずかしながら生まれて初めて「ファゴットってこんなに格好いい楽器なんだ」と思った次第です。ファゴット習いたい。
他にも、朝イチの演奏とは思えなかった常総学院、全日本に出場できた喜びが伝わってくる遠軽高校、初めてゴールド金賞を受賞した東海大菅生、相変わらず華やかで楽しい演奏を聴かせてくれた東海大高輪、顧問の先生のラストイヤーにゴールド金賞を獲った福工大城東など、素晴らしい演奏ばかりでした。
今年は『風に恋う』を刊行したこともあって、吹奏楽のことを考え続けた1年でした。吹奏楽の世界がより一層好きになれた気がします。
『風に恋う』を書き上げた直後は「もう吹奏楽は書けん! もういい!」という状態だったのですが、なんだかんだでまた違う形の吹奏楽小説をどこかで書きたいなと思っています。