『風に恋う』発売まで1週間を切りました①

見本が届きまして

『風に恋う』の見本が届きました!

『風に恋う』文藝春秋

装画のhikoさん、装幀の川谷康久さんのお力で、文句なしに綺麗ないい本になりました。

伊坂幸太郎さんの新装版『砂漠』のカバーを見たときからhikoさんとは一度お仕事をご一緒したいと思っていましたし、川谷さんとは『拝啓、本が売れません』からここまでずっと縁を繋いでこられたので、このような形で再び装幀をお願いすることができて本当に嬉しいです。(無理なお願いを聞いてくださった文藝春秋さん、本当にありがとうございました!)

『風に恋う』文藝春秋

オビを外すとこのようになっています。
下部の太陽の光が本当に綺麗なので、ぜひオビを捲ってみてください。

『風に恋う』文藝春秋

裏表紙には、武田綾乃さん原作のアニメ『響け!ユーフォニアム』シリーズにご出演の豊田萌絵さんより、コメントをいただいています。

『風に恋う』文藝春秋

カバーをひん剥くとこのような感じになっています。写真では見にくいですが、「misery and glory of windgazer」という英文が入っています。

『風に恋う』文藝春秋

カバーにも入っているこの英文は、『風に恋う』の英語タイトルです。

「windgazer(ウインドゲイザー)」は額賀の造語でして、『屋上のウインドノーツ』と繋がりを持たせたくて考えました。
実は執筆中の仮タイトルも「十字架のウインドゲイザー」でした。

「windgazer(ウインドゲイザー)」の意味は「風を見つめる者」としていて、作中に登場する曲のタイトルにもなっています。

「misery and glory of windgazer」を乱暴に和訳すると、「風を見つめる者の不幸と栄光」です、たぶん。

『風に恋う』は直訳すると「Love with the wind」とかになるんですけど、「……なんか違う」と私も担当編集も感じまして、試行錯誤しているうちに仮タイトルに入っていた「windgazer(ウインドゲイザー)」に辿り着きました。

「misery and glory of windgazer」以外にも、

Say hello to windgazer
A moving song with windgazer
A beautiful song with windgazer

などいろいろ合ったのですが、青春小説らしいキラキラな感じや爽やかさだけではない、苦味や嫌みを感じられるタイトルにしたいと思い、最終的に「misery and glory of windgazer」に決めました。

『風に恋う』文藝春秋

ひん剥いたカバーは広げるとこんな感じです。1枚の絵としてみるとまた趣が変わりますね。
初めてhikoさんから完成版のイラストを見せていただいたとき、「紙の上って風吹かせられるんですね!」と担当編集に言ったことを思い出します!

このカバーを見せたいがために、『風に恋う』はオビ幅を結構削ってます。たぶん機械で巻けるぎりぎりです。
川谷さんも「ここまでなら機械で巻けるはずだよ! これ以下はやったことないからわからない!」とおっしゃっていたので!

『風に恋う』文藝春秋

『タスキメシ』と比べると、結構狭いですね。

さらに表紙をめくった扉がこちら。

『風に恋う』文藝春秋

めっちゃ綺麗だー!

「涙ににじんだ夏の空に違いない」と勝手に思っています。

もちろんデザインは事前に確認していたのですが、PDFをパソコンの画面で見るのと実際に印刷されたものを見るのとでは透明感が全然違いますね!

『風に恋う』、7/13(金)発売です。よろしくお願いします。

地域によっては書店に並ぶのが翌週になるところもあると思います。気長にお待ちいただけますと嬉しいです。

 

>> 『風に恋う』発売まで1週間を切りました②  へ続く